スイカってなかなか冷蔵庫に入りませんよね。
「じゃあカットしてから冷蔵庫?」
「そのまま常温?」
「冷凍すると?」
水分をたくさん含んだスイカですので、保存方法や期間が気がかりです。
でも心配ありません。保存の方法について細かく紹介していきますので、ぜひヒントの一つにしてください。
スイカのカット後の保存方法と期間
冷凍保存の方法・特徴・期間
冷凍スイカは解凍してそのまま食べるよりは、スムージーやシャーベットとしての利用に向いてます。
冷凍保存
スイカは果肉だけにして冷凍します。
適当な大きさにスイカをカットし、皮を切り取ります。
種にも栄養がありますが、果肉だけの状態で冷凍すると、その後使いやすいので、面倒かもしれませんが、冷凍する場合は種を取り除いておきましょう。
皮と種を取り除いた果肉をミキサーやフードプロセッサーなどで軽くつぶし、冷凍用保存袋にいれて冷凍庫で凍らせます。
できるだけ平らにして板状に固めると、パキパキと折り取って必要な分だけ使うことができるので便利です。
一気に使うならブロック状に冷凍しても問題はありませんが、ちょこちょこ使う場合には向いていませんね。
もしくは製氷皿でサイコロ状に固めて、スイカキューブという手もアリです。
あざやかな赤色の氷ですので、普通の氷でサイダーを飲むより、目で夏を楽しむことができますよ。
保存期間は1~2か月を目安に保存してください。
冷凍スイカは、スムージーやジュース、シャーベットに利用するとよいでしょう。
解凍して離乳食にも活用できますね。
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解凍方法
冷凍したスイカを使うには、凍ったままつぶすのが最も簡単です。
果肉も残っていますし、糖分も含まれていますので、普通の氷ほど固くはならないはずです。
つぶしている間に溶けはじめると思いますので、手早く処理してシャーベットやスムージーに利用してください。
冷蔵保存の方法・特徴・期間
カットしてラッピング
カットしたスイカを冷蔵庫で保存する場合は、外皮、外皮と果肉の間にある白い部分、赤い実、すべてをラップで覆ってから保存します。
保存中にどんどん水分が飛散しますので、少しでも水分を逃さないためです。
保存場所は冷蔵庫の冷蔵室ではなく野菜室がベスト。
冷蔵室だと、スイカにとって温度が低すぎるので、できれば野菜室に保存してください。
カットしてタッパーへ
スイカが大きすぎて収まらない場合は、さらにカットします。
その際は皮も取り除いても大丈夫です。
一口大程度にカットして、ラップせずに蓋付きのタッパーに入れて保存します。
サイズを工夫して何とか収納する手段ですが、逆に食べやすい形でもあります。
お風呂上りの水分補給と、夏の火照りを冷ますのに、爽快な一口はいかがですか?
単純なサイコロ状カットでも良いですが、もっと遊び心で満たすなら、ディッシャーで球型にくり抜くと、かなり楽しいスイカボールが出来上がります。
ちょっとコツが必要ですが、手首をうまく返すとキレイな球型になりますよ。
保存期間は、いずれの方法でも3~4日です。
カットして空気に触れていますので、できるだけ早く召し上がってください。
スイカを冷凍した場合の栄養・味・食感の変化は?
スイカを冷凍した場合は、やはり解凍のときに出る水分も一緒に摂取できる用途(スムージーやジュース、シャーベット、離乳食など)がおススメです。
保存期間は1ケ月以上と長期になりますが、残念ながら冷凍前の状態は戻りません。
スイカの果肉独特な、あのシャクシャク感は戻ってきませんし、糖度も失われて甘みが薄くなる傾向があります。
解凍時に水分がたくさん流出してしまいますので、栄養の損失も見込まれます。
※ビタミンB群、ビタミンCは水溶性ビタミンで水にとても溶けやすく、流出もしやすい性質があります。
スイカの栄養についてさらに詳しく知りたい方はこちら
⇒ スイカの栄養と効果効能。皮と種にも?カロリーは?
冷凍スイカは、仮に水分が流出しても、流出した水分を摂り込むことができる調理方法が適しています。
スイカのカット前の保存方法と期間
カット前だと常温保存が基本です。
常温保存の方法・特徴・期間
カットしていない、丸のスイカなら常温での保存が可能です。
日陰で風当たりの良い場所で保存してください。
収穫時の熟成度によりますが、常温保存することでβ-カロテンや糖度が増す好結果も期待できます。
2~3週間前後の保存期間を目安にしてください。
そのままだとぬるいスイカを食べることになりますので、直前に流水か冷蔵庫で冷やして美味しく召し上がってください。
スイカの甘みを最も強く感じるのは8~10℃と言われています。
冷蔵庫に入る場合は冷蔵の方が良い?
暑くならない、常に涼しい場所が確保できるなら常温保存をしておき、「食べる寸前の冷却」が最も良いでしょう。
冷蔵庫だと、スイカにとっては保存適温よりやや低く、甘みや栄養素の損失が生じるかもしれません。
流水で冷やす程度の冷たさが最も甘みを強く感じます。
スイカの熟成度
熟成度に注意
スイカの熟成度によっては破裂寸前の場合があります。
スイカは収穫後も成長を続けており、熟成が完了すると種を地上に落とすべく、実が自然に割れると同時に果汁が周辺にドバドバと流出します。
よくできた自然の摂理ですが、これが室内で起こると、さあ大変。
ベタベタの果汁を拭き取るのは一苦労ですし、腐敗の一歩手前ですので悪臭もしばらく解消しません。
熟成度はスイカに尋ねる
スイカ軽くたたいて、「ポンポン」なら若い。
「ボンボン」なら丁度よいころ。
「ビンビン」と高い音になると割れる準備が整いつつあります。
ポンポンという音の頃で、常に涼しい日陰があるなら常温保存を。
ビンビンという音、ビィーンという振動に変わり始めると、ヤバい段階ですので、さっさと食べきるかカットしてしまって冷蔵庫の野菜室へ緊急避難に切り替えましょう。
ところで話は変わりますが…
スイカの皮の白い部分、棄てていませんか?
スイカの皮には他に使い道があるんです。
自家製ボカシ肥料
筆者は畑で使う、一部の肥料を自作しています。
畑で収穫した作物からは、食べない皮やヘタなど廃棄部が発生します。
どちらも必要ではないけれど、畑の栄養分や太陽光から生まれたモノです。
なら、必要としなかった部分は新たな栄養素として畑に戻してあげます。
そのままだとただの生ゴミで、環境によっては作物に悪影響のあるガスを生じますので、微生物の力を借りて発酵させてから、畑に戻します。
発酵させてできた自家製ボカシ肥料(ゆっくり、ボヤボヤ~っと効果を発揮する肥料)を畑に仕込んでおくと、長期間にわたって肥料の効果が続きます。
合理的な観点から、スイカの皮は夏のボカシ肥料仕込みに欠かせません。
スイカの皮ピクルス
浅漬けや、ぬか漬けでも美味しいのがスイカの皮です。
さすがに緑色で固い外皮は取り除きますが、白い部分は漬物の好材料です。
スイカを漢字で書くと西瓜。ウリですので、漬物に向いているのは当然と言えば当然ですが。
ただ、水分が多くて塩を多めに打ったり、せっかくのぬか床がユルくなりすぎたりするので、いっそのこと、液体に漬けてしまいましょう。ピクルスです。
筆者のピクルス液は、お酢150ccに砂糖100gがベースです。
ここに、気分に合わせてトウガラシやニンニクなどのアクセントを加えて、コク増しに昆布を合わせます。
スイカの白い部分には、わざと赤い部分をうっすら残して色取りにします。
半日ほど天日干ししておくと、食感にも変化がついて、さらに楽しい歯ごたえを得ることができます。
一般的には食べない部分ですが、これも一つの保存食です。
ピクルスが苦手でない方は、ぜひお試しください。
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まとめ
スイカは、常温保存を基本としましょう。
ただしカットした場合は、ラップかタッパーを活用して冷蔵庫の野菜室で保存します。
また、1ケ月以上保存する場合は冷凍する必要がありますが、食感は戻りませんので、食べ方や利用方法にご注意ください。
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