レモン

輸入(外国産)レモンの防カビ剤。農薬の除去や洗い方

輸入レモンは安全?防カビ剤などの農薬に関する問題

輸入レモンは危険なのか?

今回は、レモンの防カビ剤、防腐剤と体への害、農薬の洗い落とし方、安全な食べ方などについて解説します。

防カビ剤などの農薬はすべての輸入レモンに?

防カビ剤などの農薬はすべての輸入レモンに?

輸入レモンには農薬(扱いとしては「食品添加物」)が使用されています。

農薬が気になる、という方は多少価格が高い「国産レモン」を購入することをオススメします。

輸入レモンには農薬が添付されている

長期間の船旅を乗り越える必要があるので、外国から日本に輸送される船の中で薬が添付されます。

防カビ剤だけでなく、保存を目的にした「防腐剤」、ツヤだしの「ワックス」も施されます。

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国内流通レモンの7割に防腐剤

輸入レモン

参照元:統計表一覧政府統計の総合窓口【総務省 統計局】

2015年の生レモン総輸入量は、約48,600トン。

一方、国内産レモンの生産量は、約6,500トンで、輸出はわずか約11トン。

国内流通量は、約55,100トンとなりますが、輸入レモンの80%以上(48,600×0.8=38,900トン)は防腐剤などを使用しています。

単純計算ですが、少なく見積もっても、国内で流通するレモンの7割以上は防腐剤を使用していることになります。

防腐剤なしのレモンの見分け方

見分け方

国内産レモンでも、収穫の後で臭化メチルという物質を防腐剤として使用することは認められています。

残念ながら、レモンの見た目だけでは判別できません。

国産レモンに「防腐剤が使用されているか」は店員さんに確認してみてください。食品添加物には「表示義務」がありますので答えてくれます。

レモン以外の輸入農産物

現在、日本に輸入されている農産物で代表的なものは、レモンの他に、オレンジ、小麦、大豆、米、コーン、バナナ、チェリー、ジャガイモ、カボチャ、ナッツ類、など。

これらの品種は、収穫後・輸送中の農薬使用が一般的だとお考えください。

農薬の洗い落とし方(洗い方)

残留しやすい農薬

レモンの洗い方を4つ、ご紹介します。

  1. たわしでガンガンこする。
  2. 塩を使う。
  3. 重曹を使う。
  4. 食品用洗剤を使う。

1.たわしでガンガンこする

レモンが壊れない程度に、清潔なたわしでこすり落としてください。

2.塩を使う

ハミガキにも使われる塩を活用しましょう。

塩をレモンの皮に揉みこむようにこすりつけて、気になる薬品を落とします。

そのあとサッと熱湯にくぐらせることで、ワックス成分は除去できます。

3.重曹を使う

水1~2リットルに大さじ1程度の重曹を溶かします。

これに1分程度付けた後、水またはお湯で洗い流します。

4.食品用洗剤を使う

スーパーで食品用洗剤が販売されています。

ボトルに用途として「野菜・果物」と表記されています。

入手できる方はこちらがよいと思います。

安全な食べ方

農薬の目的・効果

皮を取り除く

皮は取り除いた方が無難です。気になる方は厚めに除去しましょう。

また、ヘタの近くは更に厚く除いてください。

レモンの場合、皮よりもヘタの部分の方が、内部に薬品が浸透しやすい傾向があります。

レモンの果肉、果汁には薬品が浸透しないので、レモン汁にしてしまうとより安心ですね。

紅茶や、ホットレモンなどに使うとき、皮つきでないとダメだ!という方は、前の方法で洗った後、お使いください。

湯にずっと浸けておかない

大事なのが、紅茶などにする時「ずっとお湯に浸けておかない」という点です。

温かいものに浸かっている時間が長いほど、残存しているかもしれない薬物が溶け出します。

香りを楽しんだら、すぐ取り出してしまいましょう。

どんな農薬?体への害は?

体への害は?

気になる人体への害ですが発ガン性・催奇形性・精子量の低下などが代表的なものとして指摘されています。

「指摘」としたのは実例がないから。

残留農薬の基準値は、ヒトの一日摂取許容量に基づいて設定されていますが、基準値を超える農薬・食品添加物は検査所が許可しないので輸入していないのです。

農薬の目的・効果

では、なぜそんな薬を、船での輸送中に使うのでしょうか?

  • 輸送中の品質の悪化と、カビなど菌類のまん延を防止する
  • 大量に輸入することで、価格の高騰を防ぐ
  • 腐敗した食品を流通させない

などが、理由です。

一年中、手に入るようになったレモン。安く手に入るレモン。ツヤヤカで、色も鮮やかなレモン。

レモンという果実が日常の果実となりえたのは、ポストハーベスト農薬が貢献しているということになります。

ポストハーベストとは?

ポストは「~の後」、ハーベストは「収穫」という意味で、併せて収穫後となります。

収穫後に使用される農薬のことを「ポストハーベスト農薬」と呼び、日本国内では禁止されています。

禁止されていますので、輸入の場合は「食品添加物」として扱い、厚生労働省が所管する各都道府県の食品衛生検査所が基準値を超えていないか、検査をしています。

残留しやすい農薬

ポストハーベスト農薬は栽培中よりも百倍~数百倍の高い濃度で使用されることが多く、輸送船の中で散布します。

日光を遮断されたコンテナですので「太陽光」による薬剤の分解は少ないです。

また、農産物も収穫された状態で「生きていない」ので、レモンから排出・排せつすることもほとんどありません。さらに収穫後なので「時間」による分解も少ないと言えます。

結局「残留しやすい農薬」と認識されています。

参照元:食品中の基準値「食品名:レモン」【公益財団法人日本食品化学研究振興財団】

ポストハーベスト農薬の効果

ポストハーベスト農薬の一種に「2,4-D」というものがあります。

これはベトナム戦争の枯葉剤の主成分で、現在もポストハーベストの他に除草剤として使用されている、口に入れてはイケないもの。

しかし「枯葉剤・除草剤としての作用」が、レモンを悪いカビから守り、美しい状態で日本に到着させているのも事実です。

また、レモンをはじめとする柑橘類に生じるカビには、「マイコトキシン」という毒素が含まれます。マイコトキシンは、ポストハーベスト農薬の残留値より、ずっと高い発ガン性を持ちます。

柑橘のカビは絶対に口にしてはいけません。

薬の悪影響は見逃してはいけませんが、適度に・正しく使用することで、逆に安全を保っている側面もあります。

輸入レモンを全面禁止にした場合、価格は現在の数倍~数十倍に。レモンがマツタケ以上の「超」高級食材となってしまいます。

せっかく大きなお金を払ったレモンだから、少々のカビで破棄できないので、口にした。そのせいで、発ガンした。

せっかくの良質なビタミンCを求めたのに、病気をわずらっては本末転倒ですね。

国内産レモンの旬はいつ?

国内産レモンの旬は、11月~翌年1月、もしくは2月くらいまでです。年々、生産地も生産量も大きくなっていますが、やはり広島県・愛媛県が有名です。

「国内のものでなければならない!」という方は、これらの産地のものがおススメです。この季節以外は、国産レモンは流通しません。

というより収穫ができません。流通している国産レモンの場合は、臭化メチルを使った国内で唯一のポストハーベスト処理が行われている筈です。

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まとめ

レモンに、色・香りは欠かせないものですし、ビタミンCやクエン酸はヒトにとても有効な作用をもたらしてくれます

一応、国の機関が「農薬がどれくらい残っているか」を検査し、基準を超えるものは流通できない形になっています。

でも、やはり気になる、という方は価格を無視して国産レモンをご使用ください。

皆様のお手元に、良質なレモンが届きますよう。

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