トマトのプランター栽培、方法・時期・育て方のコツ5つ
トマトの栽培には、5つのコツがあります。

コツと言ってもさほど高い技術が必要なわけではなく、プランターで栽培しても多くのトマトを収穫できます。

リコピンやビタミンCを多く含むトマトを、あなた自身の手で育ててみませんか?

トマトをプランターで栽培する方法・時期・育て方を解説します。

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トマトの育て方のコツ5つ

トマトのプランター栽培、方法・時期・育て方のコツ5つ

水やり

水やりは抑え気味にして、トマトが元々持っている成長エネルギーに任せましょう。

肥料

肥料も量を守って、トマトを見守りましょう。
与えすぎは良くありません。

脇芽を摘み取る

脇芽には成長力がありすぎます。
植物としてたくましいのは良いですが、トマトは果実を得てこその作物です。葉ばかり茂っても、仕方ありませんし、樹が疲れてしまいます。

脇芽は、欠かさず摘み取って、収量のアップを目指しましょう。

摘果(てきか)

第1花房に着果したものを、まだ緑色の状態の時に形がよく・大きさのあるもの2個を選び、それ以外の果実は摘み取ります。

第1花房ですべての果実が熟してしまうと、樹の成長に勢いがなくなり、最終的な収量が落ち込んでしまいます。

第2花房以降は、ミニトマトの場合、最も形が悪く小さいものを2~3個を取り除きます。

受粉

通常は風によって花が揺れて、自然に受粉しますが、もし受粉しなかったら草丈だけ伸びて着果しないという事態におちいってしまいます。

花が受粉していない場合、果実に送った養分が、果実ではなく葉や茎の成長に使われる状態を「つるぼけ」と言いますが、確実に受粉させるためには、花を指で軽く揺らしてあげましょう。

トマト栽培の時期・特徴

栽培時期(カレンダー)

4月中旬~5月上旬ごろの定植(苗を植え付けること)で、7月中旬~10月下旬ごろまでという、長い収穫期間が見込めます。

※月数は目安で、地域差があります。

特徴

品種選び

トマトのプランター栽培、方法・時期・育て方のコツ5つミニトマト

大玉や中玉のトマトより、ミニトマト品種の方が栽培期間もやや短めで、失敗が少なく、収穫量も多い傾向があります。

初心者の方へは、ミニトマト品種の選択をおススメします。

栽培環境・適温

トマトは乾燥した状態を好みます。

水分量や湿気が高いと樹勢(草丈が成長する勢い)が強くなる一方で、花を着けにくい性質があります。

トマトが花を着け、受粉すると、花の茎元が果実に変化するので、果実を得るには、吸収する水分を抑えて、花を着けやすい状態にしておくことが大切です。

また、トマトは多くの日照量を必要とします。

光不足だと、ヒョロヒョロとした姿で弱々しい、着ける花が少なく実を結ばないまま落ちる、などの症状が現れます。

トマトには、出来るだけ日当たりのいい環境が必要です。

トマトの生育適温は、日中が25℃、夜間は15℃が適温です。

栽培は種から?苗から?

トマトを種から栽培することが可能ですが、立派な育苗にはコストも時間も手間もかかります。

健康な苗を育てるのはとても難しいので、種苗店で苗を購入するとよいです。

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トマト栽培に必要なモノ

トマトのプランター栽培、方法・時期・育て方のコツ5つ

接木苗

苗は、接ぎ木苗(つぎきなえ)を選択してください。

種苗店の係員さんには、トマトの“接ぎ木苗”を求めていると、伝えてください。

接木苗とは、病気に強い品種の苗の根~茎と、収量の多い品種の苗の茎~葉の部分を切り取り、接続具でつなぎ合わせ、一つの苗にくっつけて成長させたものです。

接ぎ木苗は、病気や連作障害に強く、収量も多くて、失敗が少ないのが特徴です。

格段に栽培しやすくなります。

よい苗のポイント

トマトのプランター栽培、方法・時期・育て方のコツ5つ

よい苗の特徴は、一番花が咲きかけているもの、ツボミがついているものです。

トマトは6~7本の枝がそろうと、最初の花房【複数の花が着く房(ふさ)】を着けようとします。

よい苗を選ぶには、次のポイントもチェックして下さい。

  • 主茎における枝葉と枝葉の間(「節」と呼びます)が短いもの
  • 緑色が濃いもの
  • 茎が太いもの

節が長く、全体的に緑が薄くて、茎が細い苗は、樹勢が無い証拠です。

また、枝が9本以上茂っているのに花房がないトマトは購入しないでください。

プランター

プランターは横幅60cm×奥行20cm×深さ30cm程度のもので1~2本の栽培が可能です。

底面が隠れる程度に鉢底石(はちぞこいし。プランターや植木鉢の底に敷いて排水性を良くする軽石)を敷き詰めて、プランターの上端から3~5cmまで土を容れます。

トマトのプランター栽培、方法・時期・育て方のコツ5つ

カルシウムを含んだ土

土は市販の野菜用培養土を使用しますが、トマトの健康な成長にはカルシウム成分が必要です。

土に含まれる養分の表記があると思いますが、「カルシウム」の表示の有無を確認してください。

表示がされていない時は、苦土石灰(くどせっかい:マグネシウムとカルシウムを大量に含んだ肥料の一種)を100~150g混ぜておく必要があります。

培養土と併せて苦土石灰をお求めください。

トマト専用培養土

最近は、トマトの専用培養土が販売されています。

トマトの専用培養土が入手できればそちらをお求めください。

すでにカルシウム成分が含まれていますので、苦土石灰の入手は不要です。

肥料や栄養剤

化成肥料はバランスの良いタイプ(7-7-7や8-8-8など※下記)で大丈夫です。

化成肥料とは別に大事なのが栄養剤(ホルモン剤)です。

カルシウム不足はトマトの大敵ですし、トマト栽培で最も多い失敗例がカルシウム不足です。

尻腐れ(しりぐされ)と言い、カルシウム不足により収穫寸前の果実が腐ってしまいます。

尻腐れ以外にも、トマト栽培での失敗を全般的にカバーできる専用のホルモン剤が普及しています。

チョイスに困った場合は、種苗店の店員さんに相談してみてください。
おそらく、どの種苗店さんでも扱っていると考えます。

※肥料の三要素は窒素(N)・リン酸(P)・カリウム(K)です。
肥料のパッケージなどにある3つの数字の表記は、この三要素の含む量と割合をしめしています。
例えば、8-8-8の化成肥料100gには、窒素8g-リン酸8g-カリウム8gを含む と読み取ります。

支柱と紐

トマトのプランター栽培、方法・時期・育て方のコツ5つ

支柱は6尺(180cm)程度のものを、最低でも植え付ける株数分、ご用意ください。

プランター栽培の場合は、土への差し込みの長さが短いので倒れる可能性もありますので、心配な場合は6尺の支柱以外に、短いものを数本用意して支柱を支えるように組んでください。

なお、支柱は専用のものが販売されていますが、ただの支えなので、手ごろな竹や棒でもOKです。

そして、麻ひもなど、トマトの樹と支柱を結ぶ紐も、あわせて準備しましょう。

要らなくなったフォーク

もし要らなくなったフォークがあれば、とっておいてください。

フォークは、土をほぐす他に、土が固まるのを防ぎながら、土の中へ空気を送り、同時に水の通りを良くしてあげるために使います。

小型のスコップでも代用できます。

その他

雨除け

トマトは過湿障害が出やすい植物で、日照りの後に大雨が降ると、一気に実が膨らんで割れてしまったり、病気にかかったりします。

絶対に必要なアイテムではありませんが、屋外にプランターを設置する場合は、直接雨がかからないように日当たりの良い庇の下か、雨除けカバー(光を通すもの)を準備すると、収量はアップします。

不要なペットボトル

トマト栽培では、ジョウロでザーっと水をかけてはいけません。土が跳ねて、土に含まれる菌が茎から感染してしまうことがあります。

また、ジョウロを使用するほど、大量の水を与えてしまいがちなので、ペットボトルなどの手ごろな容器で水やりを行いましょう。

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トマトの栽培方法

苗の植え付け【4月中旬~5月上旬ごろ】

トマトのプランター栽培、方法・時期・育て方のコツ5つ

トマトの花(花が受粉すると果実になる)は、茎の右や左、奥や手前など、バラバラの位置に着かずに、同じ側に着きます。

もし、一つのプランターに2株の苗を植え付けるなら、花房がプランターの外側を向くよう定植してください。

内側に向けても成長には関係ありませんが、収穫がしづらくなりますので、あらかじめ収穫作業のしやすさをイメージして定植しましょう。

植え付けた後は、たっぷりの水を与えておきます。

支柱を立てる

トマトのプランター栽培、方法・時期・育て方のコツ5つ

定植が終わったら、支柱を立てます。

定植では、花房が外側を向くように植え付けますが、支柱は花房が着く側の反対側に、立ててください。

そして、結びつける位置は花房の付け根ではなく、花房の下の枝の下あたりがベストです。

トマトの花房は、枝3本を隔てて、規則的に着きます。

第一花房の上に枝が3本張り出して、第二花房。
その上に3本の枝があり、次の第三花房・・・と繰り返します。

結びつける紐は8の字に結び、常に余裕がある状態をキープしましょう。

固定しようと、ギュウギュウに締め付けてはいけません。
確かに樹は倒れにくくなりますが、茎も太く成長します。

「倒れなければ良い」「支柱とつながっている」というイメージが大切です。

2週間に一度はフォークで通気

フォークを使って、土の硬化(かたく締まっていく現象)を防ぎ、通気性と通水性を高めます。

頻度は2週間に一度を基準にしてください。

株元は数回の軽いほぐしで結構ですが、株元から離れるにつれ深く・多くほぐしてあげましょう。

トマトの根は、水や養分を求めて、浅く・広く張り出すので、重要なのは、株元から離れた根の周りとなります。

水やり

トマトのプランター栽培、方法・時期・育て方のコツ5つトマトの花

甘く、上質なトマトを収穫するには、水分のコントロールが何よりも大切になります。

植え付け~植え付け後1週間

植え付け時にはたっぷりの水を与えますが、その後1週間まで、土の表面が乾いたら水を与えます。
たっぷりの水は厳禁です。表面がしめる程度、のイメージです。

植え付け後2週目~最後まで

地域差や気候・気温の違いがありますが、1週間に1度、軽く与える程度が、良い水の量です。

比較的、乾燥した環境を保ちます。

また、しおれ始めても、一気に多くの水を与えてはいけません。

トマトは、茎や葉に小さな毛を無数に生やしていますが、この毛が空気中の水分を吸収しています。

もちろん、根も水分を吸いますが、乾燥状態から、湿った状態へ瞬間的に変化すると、根はここぞとばかりに水を吸い過ぎてしまします。

結果的に、供給される水分量に、果実の皮の成長が追いつかなくなり、実割れをおこします。

また、過剰な水分は、花や実の成長よりも、草丈の成長に効果しますので、全体の収量を下げることにもつながってしまいます。

トマト栽培は、水分の急激な変化を、厳に慎んでください。

追肥

トマトのプランター栽培、方法・時期・育て方のコツ5つ
作物の成長に併せて、必要な養分を与えるために施す肥料を追肥(ついひ)と呼びます。

三要素のバランスはN-P-K=8-8-8(もしくは7-7-7でもOKです)。

1回目の追肥タイミングは第一花房に、緑色の実が結んだ頃に、 トマトの株1本あたり15gを株元に与えて、軽く土と混ぜ合わせます。

2回目以降は、前回の追肥の20日後に、株元ではなく「プランターの縁」あたりに同量の肥料を与えて、やはり軽く土と混ぜ合わせます。

2回目以降の追肥は、根が広い範囲に張り出しているから、株元に追肥をしても効果はありません。

ただし、大量の追肥は「花が落ちやすい」、「花が着きにくい」症状の原因です。
追肥量は守ってください。

梅雨時期など雨が多い時期は、樹の成長に勢いがついて、草丈を伸ばそうとする結果、花が着きにくいことがあります。

追肥を10g程度に抑えることで、樹勢を適度に保ち、花の数を減らさないよう工夫してみてください。

脇芽を摘み取る

脇芽かき

茎から伸びる枝の付け根に、さらに芽が出てきます。

この芽を「脇芽(わきめ)」と呼び、脇芽を摘み取る作業を「脇芽かき」と言います。

トマトは脇芽を摘み取らないと、葉茎が茂りすぎて、花が着きにくい状態におちいります。

少なくとも1週間に1度は、必ず脇芽かきを行いましょう。

ハサミで摘み取っても結構ですが、ハサミを介して病気が感染することがあります。簡単に手で摘み取ることができますので、極力ハサミは使わないようにしましょう。

切り口がすぐ乾き、早く治るように、晴れた午前中が基本です。

2本仕立て

2本仕立てという栽培テクニックがあります。

第一花房の下から伸びる脇芽を摘み取らず伸ばしておくと、そちらの茎にも花房がついて、1本仕立ての倍の収量がみこめます。

ただし収穫期が遅れる欠点があります。
早く収穫なら1本仕立て。早さよりも収穫量なら2本仕立てです。

脇芽で新たな苗を作る

摘み取った脇芽は、育苗ポットなどに植えると、新たな株として栽培できます。

千切れた断面から自然に根が生えて、うまく育てるといずれ立派なトマトを実らしてくれます。

摘心

支柱の頂上に茎が達すると、先端を摘み取る作業を行います。
この作業が摘心(摘「芯」と表現することもあります)です。

株の最も上にできた花房の、さらに上の2~3本の枝が残るように先端を手で摘み取ります。

先端が固い場合はハサミを使用しますが、脇芽かきと同様、基本的には手で、晴れた午前中に行ってください。

収穫【7月中旬から10月下旬ころ】の注意点

トマトのプランター栽培、方法・時期・育て方のコツ5つ
果実の先端からガクの部分までムラなく赤色に染まれば、収穫のサインです。

通常は色だけの判断で収穫しますが、もしムラがある状態でも、ガクが反り返ったら収穫します。

ヘタの上に、茎がプックリした節がありますので、手で折るようにして収穫します。

トマトの病気・害虫対策

トマトの病気

うどんこ病

葉や茎の表面に白い粉をふりまいたように、カビが生える病気です。
葉の健康が害されて、果実が大きくならなかったり、あまりにひどい場合は樹が枯れてしまうこともあります。
数枚の葉が感染したら、薬剤を散布して、しばらく様子を見ます。

さび病

葉にダイダイ色の小さな点ができ、少しずつ大きくなって、イボのようになった後、イボから黄色や赤色の粉が飛散するようになります。
やがて、葉から茎に感染し、樹全体が枯れてしまいます。
肥料(窒素)の与えすぎ、水の与えすぎが、主な原因ですが、発生した場合はすみやかに刈取って焼却してください。
さび病は、薬剤を使用して、被害の拡大を食い止めます。

尻腐れ

トマトの果実が、先端から溶けるように黒ずみながら腐っていきます。
トマト栽培の代表的な失敗例ですが、カルシウム不足が原因です。

中玉種・大玉種で多い症状ですが、ミニトマトでも発生することがあります。
トマト専用の培養土を使う、土づくりの段階でカルシウム成分を欠かさない、などの対策が大事です。

尻腐れを防止する栄養剤も市販されていますので、もし発生したら使用してみるのもアリですね。

トマトの害虫

アブラムシ

トマト栽培では、アブラムシによる直接的な被害は、まずありませんが、病気を運んでくるやっかい者です。
大量に発生すると、病気を移してしまう可能性も高まります。
見つけ次第、駆除するか、殺虫剤を散布しておきましょう。

タバコガ

タバコガは、ツボミや果実そのものを食い荒らしてしまいます。
幼虫(イモムシ)の段階では果実の中で過ごし、さなぎになる寸前に果実から出てきて、土に移動してさなぎになります。
また茎の中も食い荒らした場合は、樹全体が枯れ死んでしまいます。
果実に穴があいているものは、すぐに摘み取って廃棄してください。
防虫剤で対策しておくか、果実そのものへの薬剤の散布を控えたい場合は、日々の果実を観察し、被害にあった果実を摘み取ってください。

トマトの連作障害

連作障害は?

トマトは連作障害が出やすい植物です。

1度トマトを栽培した土は4~5年開けてから、再度トマト植えるようにしてください。
トマトの他にも、ナスやピーマン、シシトウなどナス科植物は、トマトを栽培した後の土では栽培を控えた方が良いでしょう。

ただし、接ぎ木苗を使用すると、連作障害に強く、障害が出にくくなります。
絶対に障害がでないというものではありませんが、やはり苗は接ぎ木苗を選んでおくべきです。

混植

混植(こんしょく:コンパニオンプランツとも言います)という手法があります。
別の品種の植物をトマトのすぐ近くに植えて、同時に栽培して、連作障害を防ぐ方法です。
完全に連作障害を避けることが可能、とは断言しにくいですが、かなり有効なテクニックではあります。

トマト栽培の混植にはネギやニラが適していて、ネギやニラの根が持つ菌が、土壌障害を防ぐ効果が期待できます。

まとめ

水も肥料もちょこっとずつ、がトマト栽培の基本になります。

また、極力水分を控えることで、トマトの甘みはドンドン高まります。

7月中旬から10月下旬ころまでと、収穫期間が長い作物です。

ご家庭で食べる量なら、1~2本の作付株数で、十分かと考えます。

あなたご自身で、目に美しく、食べて美味しい、そして栄養満点のトマト栽培を、お楽しみください。