バナナは、ダイエット効果、美容促進、食べてからエネルギーに変わるのが早い、などさまざまな魅力があります。
一年を通して、安く買うことができる「お手軽なバナナ」の栄養価と効果効能、いつ食べるのが効果的か?について解説します。
1、バナナで美容促進
お腹の中からスッキリ
便秘でお悩みのとき、お腹を壊したときなど、バナナでお腹の中をスッキリと整えることができます。
バナナに含まれる「ペクチン」や「オリゴ糖」は腸内でよい働きをしてくれる善玉菌のエサとなる栄養素です。
ペクチンは腸の活動も元気にして、悪い物質を体の外に追い出してくれる働きを促します。
意外に多いビタミンC
体が錆びるのを防ぐ
100gのバナナには「16mgのビタミンC」と、体内でビタミンAに転化する「β-カロテンが42μg」含まれています。
この「ビタミンC」と「ビタミンA」は体が錆びていく現象(※細胞が活性酸素から受ける攻撃)を防ぐ働きをしてくれます。
※活性酸素は、体内でタンパク質や脂質、細胞、DNAなどを、酸化させてしまいます。体内で酸化した脂質などの物質は、脳や心臓、血管などにダメージを与え、心筋梗塞や脳卒中など、大きな病気の原因になります。
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生活習慣病にも活躍
美容効果はもちろん、生活習慣病の予防にも一役買ってくれるビタミンです。
ちなみに、グレープフルーツジュース(果汁100%)100gに含まれるビタミンCは、38mgです。
100gのバナナ2本を食べる(16mg × 2本 = 32mg)と、ほぼ同量の摂取量になります。
ポリフェノールによる抗酸化作用は?
インターネット上の一部では、ポリフェノールやタンニンによる抗酸化作用が紹介されているサイトがあります。
しかし文部科学省の「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」を確認してみても、タンニンもポリフェノールも成分の記載はありません。
ビタミンCやビタミンAによる抗酸化作用には期待できますが、ポリフェノールによる抗酸化作用については、残念ながら明確になりません。
カリウムでむくみ解消
バナナの栄養効果を考えるとき、見逃してならないのはカリウムです。
カリウムは体内の多すぎる塩分(ナトリウム)を排出する働きがありますので、塩分の摂りすぎによる「むくみ」でお悩みの方には、バナナを強くオススメします。
その量、360mg。果物でカリウムを多く含むのは干しブドウの740mgですが、これは100gあたりの含有量です。
100gの干しブドウは301kcalのカロリーがありますし、200粒前後もの数になる計算です。
むくみや高血圧の対策にカリウムを摂取したい時、バナナの方がずっとお手軽でしょう。
2、バナナはアスリートの栄養補給に最適
時短でお手軽
優れた糖類を豊富かつ多様に含むバナナは、アスリートの栄養補給に最適です。
すぐエネルギーに転換されるブドウ糖や果糖、ゆっくりと消化が始まるショ糖やオリゴ糖、さらに消化されにくいでんぷん、炭水化物など、多種多様な糖類がバナナには含まれています。
糖分を過剰に摂取するのはダイエットにも健康にも禁物ですが、脳や体の活動に糖類は必要ですし、これだけの種類の糖類を一つにパッケージしながら、カロリーを86kcalに抑えているバナナにはオドロキです。
皮をはいでそのままかじり付くことができ、加工や加熱の必要もありません。
やわらかく消化が良いのもバナナの特徴ですね。
アスリートに限らず、食の細いお年寄りや胃腸が弱って食欲が衰えている場合にも、バナナは活躍してくれることでしょう。
バナナは筋トレにも効果的。詳しくはこちらへ
⇒ バナナの栄養と効果効能、炭水化物は筋トレにもいい?
カリウム
さらにバナナに含まれるカリウムは、筋肉の収縮に欠かせない成分です。
筋肉を収縮、つまり運動をするとき、脳からの信号はカリウムがなければ筋肉に伝わりません。
正常な筋肉の活動、パフォーマンスを発揮するには十分なカリウムの摂取を心がけましょう。
3、バナナでダイエット?
カロリーは多いのか
甘い果物のバナナですが、カロリーそのものは少ないと言えるでしょう。
一般的なバナナ1本は、約100gです。
文部科学省が公表している数値によると、カロリーは86kcal。
ご飯100gのカロリーが168kcalで、1合(約150g)に換算すると、252kcalとなります。
仮に、100gのバナナを2本食べても(86kcal × 2本 = )172kcalと、1合のごはんを食べるより、80kcalもエネルギー量は少ない計算ですね。
カロリーが少ないのにバナナが甘い理由は、糖質が豊富に含まれているためです。
バナナダイエット「朝・夜」いつ食べるとよい?
朝・夜それぞれに長所
朝はバタバタするので、朝食を手軽に済ませられるバナナに置き換えたいという方は、朝バナナをおススメします。
一方、ボリューミーな夕食を抑えることで体を絞りたい方は、夜バナナが良いのではないでしょうか。
バナナダイエットのポイントは、「一食分のカロリーを低く抑えることで、全体的なカロリーの摂取量を減らす」という点です。
どちらにも長所がありますので、朝・夜のどちらかにより大きな効果があるとは断言できません。
注意点
次のようなバナナダイエットは得策ではありませんので、ご注意を。
朝、夜のいずれもバナナだけ
いくらバナナが低カロリーだからといっても、栄養バランスが片寄りすぎてしまいます。
朝か夜だけにしましょう。
バナナを大量に食べる
夕食の代わりだからと、5本も6本も食べてはなりませんよ。
1~2本、せいぜい3本をゆっくり噛んで、水をとりながら満腹感を得ましょう。
継続は力なり
個人差や一日の運動量も関係しますが、1ケ月は続けることが大切です。
2、3日続けただけで効果があらわれるものではありません。
規則正しい食生活を送り、体質そのものから、じっくり改善してみませんか。
バナナ食以外でドカ喰い
バナナダイエット中でも、バナナ食以外の食事で暴飲暴食するような食べ方は控えましょう。
ダイエットどころか、逆に体調をこわしてしまいます。
じっくり、丁寧に、根気よく。
様々なダイエットの共通点ですね。バナナダイエットも、例外ではありません。
バナナの栄養成分とカロリー
バナナの栄養成分を、図にまとめてみましょう。
上の表はカロリーの比較です。ぜひご参考に。
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まとめ
カロリーを抑えた食材でダイエット効果を狙うには、バナナは適当な食材です。
ただし、極端に大量のバナナを摂取してしまうと逆効果ですし、健康を害するリスクもあります。
正しい量を、正しいペースで続けることで、腸内を整えつつ健全にスリム化しましょう。
またアスリートの方にもバナナによるエネルギー補給と、カリウム摂取はとても効率的で、理にかなっている食事です。
運動をからめたダイエットで、健康な毎日を過ごしましょう。
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